冴島薫のブログ

塾講師です。

【高校入試】2018年 静岡県立高校入試 数学 大問1(1)エ ~平方根~

2018年 静岡県立高校入試の数学。

大問1(1)のエ、平方根の計算です。 

 

 \dfrac{15}{\sqrt{3}}+\sqrt{48}

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 平方根の計算は、下準備が大事です。

 とは言っても、覚えておいてほしいのは2つだけです。

 

分数の分母にルート(√ )がある時は、分母の有理化をする 

√ の中の数字が大きい時は、√ の外に数字が出せないか確かめる

 

 この問題は2つの項がありますが、前の項には①、後ろの項には②が使えます。ここでは、それぞれの項についてどんな「変形」をしていけばいいかを見てきましょう。

 

 \dfrac{15}{\sqrt{3}} は分母にルートがあります。この時は分母の有理化をしましょう。要は分母にルートが無い状態にすればいいのです。

 \sqrt{3} に \sqrt{3} を掛けると 3になりますよね。これを使ってルートをとります。ただ、分母だけに \sqrt{3} をかけるわけにはいかないので、分子にも \sqrt{3} をかけます。すると1をかけるのと変わらないので問題ないですよね。(これ以上説明すると、長くなりすぎるのでこの辺で。。。)

 

\hspace{20px} \dfrac{15}{\sqrt{3}}

=\dfrac{15}{\sqrt{3}}\times\dfrac{\sqrt{3}}{\sqrt{3}}  ( \dfrac{\sqrt{3}}{\sqrt{3}} は約分したら1です)

=\dfrac{15\times\sqrt{3}} {\sqrt{3}\times\sqrt{3}}

=\dfrac{15\sqrt{3}}{3}

=5\sqrt{3} ← 約分をしました

 

 

 次に、\sqrt{48} です。こちらはルートの中の数字が大きいので、何とかしてルートの外に数字を出してみましょう。

 

 慣れてくると一瞬できる計算ですが、ここでは確実にできる方法を伝えていきます。

 まずは、48を素因数分解すると、48=2\times2\times2\times2\times3 ですね。

 (累乗を使って表すのが普通ですが、あえてこの形に書きます。)

 

 48=2\times2\times2\times2\times3

 例えば、トランプで、2と2と2と2と3 のカードが配られたと考えてください。捨てられるカードがありますよね。

 そう、2のカードが2組捨てられます。そして3のカード1枚が手元に残りますね。

 ルートの外に出る数、そしてルートの中に残す数字は以下のように計算します。

 

ルートの外に出る数 ・・・ 例えば、2のカードが2組だったら、2×2 = 4

 

ルートの中に残す数字 ・・・ 例えば、3のカード1枚だったら、そのまま3になります。

(例えば3のカード1枚と、7のカード1枚が残った時は、3×7=21になります)

 

 よって、\sqrt{48}=4\sqrt{3} となります。

 

 これらの「変形」をすると、自ずと簡単な計算式になりますよ。

 

\hspace{20px}\dfrac{15}{\sqrt{3}}+\sqrt{48}

=5\sqrt{3}+4\sqrt{3}

=9\sqrt{3}

 

(答) 9\sqrt{3}

 

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 ルートの計算は今日やったことをしっかり覚えていれば怖くありません。しいて言えば、分数の計算がからむとややこしくなるくらいです。