冴島薫のブログ

塾講師です。

【干支と西暦】日本史(歴史)の学習に(ちょっとだけ)役立つ、干支(十干十二支)⇔西暦の変換法!(後編)

 こんにちは。冴島薫です。

 

 前回の続きをやっていきますよ!

studyandjoy.hateblo.jp

 

 

 前回までで2018年の干支は「戊戌」であることの求め方をお伝えしてきました。

 

 この「戊戌」どこかで見たことがありますよね?

 1つ問題を出します。

 

<問題> 

 19世紀の (  )年に、高野長英が「戊戌夢物語」を書いてモリソン号の打ち払いを批判しました。この「戊戌」というのはこれが書かれた年を示しています。

 カッコ内に入る数字を答えよ。

 

 

 …まぁ、こんな形で年号がきかれることは殆ど無いと思いますがw、解いていきましょう。

 もちろん、知識として知っていればそれまでなんですが、せっかく「干支」というヒントがあるので、それを元に解きます。 

 基本的には、前回と逆のことをしていきます。

 

① 干支から「干支ナンバー」を求める

 

  今回は「戊戌」という干支から「干支ナンバー」を求めていきます。

 

 「戊戌」を十干と十二支に分けて考えると…

・十干は「戊」 → 干支ナンバーは10で割って 5 余る数

・十二支は「戌」 → 干支ナンバーは12で割って 11 余る数 

ということがわかります。

 

 ということは「干支ナンバー」は 35 だとわかります。

 

 

 「この辺りの計算が苦手なんだけど・・・」という方は次のように考えてみてください。

 

10で割って 5 余る数 → 一の位は5

ここから11引いた数は12で割り切れる → その数の一の位は4 → (60以下だと)24

求める数は24に11を足した「35」

 

 この方だと、慣れると暗算でできるようになりますよ!

 

② 「干支ナンバー」に3を足す → 「西暦の余り」を求める

 

  前回、

「西暦の余り」ー 3 =「干支ナンバー」 と書きましたね。

 

 ということは 

「干支ナンバー」+3= 「西暦の余り」 となりますよね。

 

 今回の場合、35+3 = 38 で「西暦の余り」は38だとわかります。

 

③ 「西暦の余り」から西暦をもとめる

 

  次に「西暦の余り」から西暦を求めます。

 要は、「60で割って38余る数」を求めればいいんです。

 

 「60で割って38余る数」は数限りなくあります。38、98、158、218

 

 しかし、今回は19世紀だということが問題文からわかるので、1838と1898が候補として残ります。

 最後に正解を判断する決め手となるのは、問題文の出来事が江戸時代末期であるということです。

 仮に1898年ですと、明治時代、日清戦争が終わった後になってしまいますので、正しくないのは明らかですよね。

 

 よって答えは1838となります。

 

 

 

 さて、この1838年2018年の180年前ですね。1838年も2018年も干支は同じ戊戌です。

 

 もう気が付いている人も多いと思いますが、干支は「60年で1周」します。1838年から2018年の間に干支は3周しているんですね。

 (十干は10年で1周、十二支は12年で1周することから、干支は10と12の最小公倍数である60年で1周するということがわかりますよね)

 

 ここまで、「干支」の話、そして歴史の年号とどう結びついているのかはお話してきました。

 

 お役に立てましたでしょうか?