冴島薫のブログ

塾講師です。

【高校入試】2018年 静岡県立高校入試 数学 大問1(1)ウ ~分数の文字式~

2018年 静岡県立高校入試の数学。

大問1(1)のウ、分数の文字式の計算です。 

 

 \dfrac{3x-2y}{7}-\dfrac{x+y}{3}

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 このような問題は、静岡に限らず、色々な都道府県の公立高校入試で出題されます。

 要は、それほど「間違いやすい問題」なんですね。基本的な問題なんだけど差が付く。

 

 ではどういう所に気を付けて解いていけばいいかを見ながら解いていきましょう。

 

   \dfrac{3x-2y}{7}-\dfrac{x+y}{3}

 

 「ややこしい形だなぁ」とみる必要はありません。要は「分数の引き算」です。

 

 分数の引き算は「通分して、分子同士を計算する」んでしたね。

 

 ではまずは通分してみましょう。

 今回の分子は7と3。これらの最小公倍数は21ですから、分母を21に揃えます。このあたりは小学校の算数でやった通分と同じですね。

 すると、問題の式はこのように書き換えられます。

 

 \dfrac{3(3x-2y)}{21}-\dfrac{7(x+y)}{21}

 

 分子はなぜこの形に変わったのでしょうか?

 例えば\dfrac{1}{3}の分子を9にしたい時は、\dfrac{3}{9} になりますよね。

 \dfrac{1}{3} の分母と分子に同じ数を書ければ分数の大きさは変わりません。

 

  \dfrac{3x-2y}{7} の分母を21にするには、分母と分子それぞれに3を書ければいいんです。

 3(3x-2y) は元々の分子である 3x-2y に3をかけたものです。

 もっと別の言い方をすると、3x-2yカタマリに3を書けています。なぜ3x-2y をカッコでくくってあるかというと、3x-2y が1つのカタマリであるからです。

 この、カタマリはカッコでくくるという考え方は、しっかり身につけておいてください。

 

 あとは分子同士を計算するだけです。

\hspace{20px}\dfrac{3(3x-2y)}{21}-\dfrac{7(x+y)}{21}

=\dfrac{3(3x-2y)-7(x+y)}{21}

=\dfrac{9x-6y-7x-7y}{21} ← 分配法則を使ってカッコを外しました

=\dfrac{2x-13y}{21} ← 同類項をまとめました

 

(答) =\dfrac{2x-13y}{21}

 

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 間違えてしまう人の多くは「カタマリはカッコでくくる」ということをどこかで忘れてしまっています。

 文章題で式を作る時にも大事になるので、しっかり意識できるようにしましょう。